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本、について考えて来た。裂け目に安住するものたちの系譜を。

社会の表面に浮かび上がることもあるが、ほとんどの人々に知られることすらなくとも、受け継がれるべきものは受け継がれて行くだろう。日本語という九十度回転させられた言語の走査が、より複雑なものにならないと言えば嘘になるのだろうが、決して不可能ではないと示したい。

INFORMATION

浮きよばなれ島国の彼岸へと漕ぎ出す日本文学芸術論

著者
栗原 明志

古事記、万葉集、源氏物語、保元物語、日蓮、徒然草、南総里見八犬伝、歌川国芳、河口慧海、幸田露伴、山田美妙、種田山頭火、小津安二郎、西馬音内盆踊り……。

日本の歴史に名を刻んだ偉業は、同時にこの「日本」を内奥から突き破るかのごとき破格の挑戦でもあった!

「この島国に居ながらにして平然と外部へ飛び出していった者たち」を召喚し、古代の記紀神話から21世紀のIT社会にまで連なる、文学・芸術の知られざる系譜を縦横無尽に語りつくす!

ISBN9784861827754
出版社作品社
判型4-6
ページ数380ページ
定価2400円(本体)
発行年月日2019年09月
INFORMATION

著者
栗原 明志

芸術が芸術として存立し得なくなった現代。著名な書道家の「彼」と作家を志す「僕」との間の、微かな、距離感をあしらうかのような交流。個人というものの外殻そのものを手探りしながら、表面を差し置いて受け渡される感性の極限を求める飽くなき挑戦。翻訳文体を日本語の側から取り込みに行く主体性の冒険!

ISBN4329004512
出版社現代思潮新社
判型4-6
ページ数284ページ
定価2000円(本体)
発行年月日2007年05月

Profile

栗原 明志くりはら あかし

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1971年東京生まれ。作家、東京大学教養学部教養学科卒。

現在、株式会社TBRの代表取締役として、音楽レーベルや盆踊チームなどイベントのプロデュースも手掛ける。著書に、『書』(現代思潮新社、2007年)、『浮きよばなれ~島国の彼岸へと漕ぎ出す日本文学芸術論』(作品社、2019年)。